プロセストピックス |
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液状レジストとの違い・ドライフィルムの優位性は? | ||
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一般に液状レジストはポジ型で露光エリアが現像時に溶解します。ドライフィルムはネガ型で露光エリアが硬化します。 液状レジストはユーザーが塗布時に膜厚の安定性を管理する必要があります。塗布方式によりますが液状のため、高い精度での膜厚管理が難しくなります。塗布工程における膜厚のバラつきはエッチング精度のバラつきの要因となります。一方、ドライフィルムは製品製造後の膜厚の変化がなく、ユーザーにおいて膜厚管理が不要のため高いエッチング精度が得られます。 また、ドライフィルムは液状レジストに比べ、廃液処理等の環境負荷が低減できます。 | ||
ポジ型のドライフィルムはありますか? | ||
一般的にポジ型のレジストは5-20°Cの温度領域では樹脂成分が硬いため、フィルム化することが困難です。 ネガ型のレジストでのご提案が可能かどうか、検討いたしますのでお問い合わせ頂けますと幸いです。 | ||
ドライフィルムはどのような基板に使えますか? | ||
一般に回路形成に使用される銅の他、SUS、42アロイ、インバー材などに使用可能です。銅の場合、無電解銅、電解銅、圧延銅、スパッタ銅などに適用可能です。 | ||
現像液濃度/温度と密着性の関係 | ||
以下の表は当社の標準的なめっき用レジストを用いて、現像液温度/濃度とレジストの独立細線の密着性の関係を示しています。一般に現像液濃度/温度が低くなると、レジストへの負荷が軽減し密着性は良くなる傾向にありますが、B.P(ブレークポイント)が長くなりすぎるとレジストへの負荷が増大し、密着性が悪化します。
解像性については、温度27°C~30°C、濃度0.7%~1.0%で有意差はございません。 |
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サブトラクティブプロセス、セミアディティブプロセスの特長は? | ||
プロセス紹介の通り、セミアディティブプロセスはサブトラクティブプロセスと比較し工程が多いため、製造プロセスが長く、使用する材料コストも高くなる傾向にありますが、 微細回路の形成には優位性があります。エッチングプロセスは生産スピード、工程コストにおいて優位性がありますが微細回路形成においてはサイドエッチが発生するため、セミアディティブプロセスより不利になります。 しかし、近年極薄銅箔の適用や高解像密着のドライフィルム、エッチング技術の進化によりサブトラクティブプロセスでも回路パターンの微細化が進んでいます。
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剥離条件と剥離片形状の関係 | ||
剥離工程における剥離片の大きさと、剥離液(NaOH)の濃度・温度の一般的な関係は以下の図の通りです。 剥離液の濃度が低く温度が高い条件で、剥離片形状はもっとも小片化(分散)します。 反対に剥離液の濃度が高く、温度が低い条件では膜で剥離する傾向があります。 また、製品によって分散性は異なります。
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取扱の注意点。温度・湿度・照明等 | ||
製品は保管は5~20°C、60%RH以下の冷暗所で保管をお願い致します。 冷蔵庫で保管した場合はご使用の前にクリーンルーム内にしばらく放置し、ドライフィルムの結露を避けて下さい。 ドライフィルムは自然光下で感光しますので、イエローランプ下で取り扱いをお願い致します。 ラミネート、露光前に基材を保管する場合は、黒ポリなどで遮光頂くことを推奨致します。 |